昨今過熱する旧車ブーム
近年の旧車ブームによって旧車に乗る人が増えた。
実際に、私もそうである。
日本唯一のポルシェ専門レンタカー『ポルシェゲート』。この趣味のような仕事のようなことを始めてから50台余りの旧車に乗ることができたが、一言で言えば『大変』だ。
まずは私の簡単な自己紹介
忘れもしない2015年…40代で始めて幼少期の夢であったポルシェオーナーとなり、底なし沼と呼ばれる『ポルシェ沼』にハマりました。
そして頭まで沼にどっぷり浸かった結果、2020年3月から大阪の箕面市でポルシェゲートという日本で唯一のポルシェ専門レンタカーを立ち上げ、今も運営しています。
私がブログを始めたきっかけやこのブログに関しては、『ポルシェ沼にハマった結果、ブログ始めます。』よりお読みください。
旧車(空冷ポルシェ)の難しさと楽しさ
旧車に乗っていて大変なことは、整備士に頼んで『できる限りの悪いところを修理』し、試し乗りをしていける!と乗り始めても数日後には思わぬ故障が見つかるなど、イタチごっこな部分だと思う。
正直なところ、旧車をいくら直したところで、40年、50年前の新車状態に戻るだけなので、故障しないはずがなく、それが楽しいと思える人でなければ、古い車の趣味は難しいと思う。
自分でメンテナンスできるか、信頼のおける整備工場とお付き合いがあり、なおかつ時間とお金に余裕がなければできない趣味なのだ。
それほどのリスクを負っても、ヤメられないのも旧車に乗ると言う趣味の醍醐味である。
旧車(空冷ポルシェ)に乗っていると聞かれること
オイル漏れはどうですか?
故障の頻度はどうですか?
維持費はどのくらいかかりますか?
上記のことはお客さんによく聞かれる。
しかしそれは、その車次第と言うところがあり、全くわからない。
ぶっちゃけそんな心配をするぐらいなら、手を出さないほうが無難だと思う。
ファッションで旧車に乗るのは絶対におすすめしない。
旧車にとって一番良くないこと
車にとって1番良くないのは『乗らない』こと。
一般的に『クルマに乗らないで置いておく』と下記のようなことがおきる。
- バッテリーが切れる
- エンジンオイルが落ちて回転が重くなる
- トランスミッション類のオイルが落ちて動きが重くなる
- タイヤが変形し、弾力性も失われる
- 冷却ホースなどゴムパーツは硬化する
- ガソリンが劣化する
かくいうポルシェゲートの展示場にある車も、『3ヶ月動かさないと次動かすと大体何らかの支障が出る』。
そして旧車故に、故障・不具合が発生したときにかかる労力もお金もケタ違いになる。
でも旧車に乗る機会は以外と少ない
レーシングドライバー【谷口 信輝】さんがYoutubeにて『クラシックカーに乗るのは、費用をかけてもそんなに乗る機会がない』というようなことを語っていた。
【NOBランチア初体験】谷口信輝 が ランチア フルビア と デルタ HFインテグラーレ エボルツィオーネII を伊藤梓と徹底試乗!伝説のWRC6連覇の偉業を持つラリーレジェンドを振り返る。
上記の動画の37分36秒以降に語っていた内容を抜粋すると、
「古いクルマは、すぐグズるからね。そこを愛せるなら」
「(旧車は)置き場に気を遣うよね。青空駐車はちょっと…」
「仕事に乗っていくには『もし止まっちゃって穴開けるわけにはいかないし』色々と時間に追われるじゃん?だからそういう時の移動は普通の車でいきたいじゃん?」
「だからいつ乗る?もしこのクルマ持ってたら?仕事が忙しい人は日曜や休みの日にのんびりドライブする時間なんてない」
私もすごく共感できた内容だった。
よく思うことだが、クラシックカーのために『屋根付きガレージを用意し、高いお金をかけて』乗れるようにしても、月に乗れるのはせいぜい1回乗れるかどうかなのだ。
だからこそポルシェゲートを始めた
クラシックカーに乗れる時間は意外と少ない。
だから私は、誰かに乗ってもらいたいという想いでこのポルシェゲートと言う新しいシステムを運営している。
クルマは乗らないとダメになる。しかし私1人では限界がある。けれど、もっとたくさんのクルマを体験したい。
私のように感じている方は、多いのではないだろうか?だからポルシェゲートを立ちあげた。
これから車を趣味としていくならば、1度ポルシェゲートも視野に入れて欲しい。
最後に
昔のクラシックカーファンは、売っても200万ぐらいにしかならない車に500万ぐらいかけていたが、今のクラシックカーは200万かければ500万で売れるクルマを作っているように感じる。
後者は、仕事と大差のないことで、純粋な車好きというよりかは投機目的のように私は感じる。
私は今の投機目的のクラシックカーブームはあまり好きになれない。
なぜなら、中古車両のは本来、資産価値などないはずだったが、一過性のブームでこんなことになっているなら、バブルが弾けたときが、恐ろしくてたまらないからである。
ポルシェゲートは、クラシックカーブームに左右されることはない。
ただ、純粋にクルマ好きが、好きなクルマに乗れる場所として運営していきたいと強く願っている。
ということで、今日は【旧車(空冷ポルシェ)に乗ることについて思うこと】を書かせていただきました。
ポルシェ好きや車好き、またはポルシェゲートを応援している!という方がいらっしゃれば、フォローやコメントをお待ちしています!
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